つれづれなるままに

日常を語る

〜平家物語的体験談〜

 

 ころは二月バレンタインの酉の刻ばかりのことなるに 折りふし南風激しくて、少しも吹き止まず、春一番と思ひたり。

 風は一向に吹き止まず。

 我目をふさいで、南無八幡大菩薩、我が国の神明、この日光の権現、二日市、別府の湯泉大明神、願はくは、この南風、吹き止めてほし。

 と心の内に祈念して、目を見開いたれば、風も少し吹き弱りたり。少し油断したとみえて、我のウィッグは、吹き上げられ、高く舞い上がり,しばし虚空にひらめきけるが、漸く地に落ちてきたり。慌ててつかまんと近寄れどもすれども、手中に収められじ

 

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